過保護なドクターととろ甘同居
訪れた部屋は、ホテルの最上階にある物凄く豪華な部屋だった。
中へと入ると、まず視線を奪ったのはその広さだった。
私の知るホテルの部屋という概念を覆される空間に思わず足が止められる。
コーナーに位置する部屋の奥は、天井まで続く全面のガラス張りになっていて、街の夜景を独り占めできる眺望は圧巻。
温かみのあるブラウンの木目調とクリーム色でデザインされた部屋は落ち着いていて、落とされた照明がいい雰囲気を演出している。
置かれた家具の一つ一つも間違いなく高級なものばかりで、スイートルームという特別な客室に「すごい……」と感動のため息が出ていた。
貴重な体験に、緊張も忘れて部屋の中を見て回る。
リビングをぐるりと一周し、大理石のバスルームを覗き、最後にベッドルームにも入ってみる。
リビングと同じく高い窓が広がるその前に立ち、散らばる宝石のようなネオンをじっと見つめた。
「探検は終了ですか?」
夜景を眺める私の背後にいつの間にか先生が立っていた。
顔だけ振り向きかけたところを、後ろから腕が回される。
急な接近に硬直してしまった私の体を、先生は優しい力で抱き締めた。