過保護なドクターととろ甘同居


「先生、私……妊娠してる、私……赤ちゃんが」


驚きと嬉しさと、様々な感情がごちゃ混ぜになって、上手く言葉が繋がらない。

先生は短く「ああ」とだけ言い、顔を見るように体を離した。


「……産んでくれるか?」


掛けられた声にじわっと涙が浮かんでいた。

信じられないことの連続で、涙腺が崩壊してしまう。

ポロポロと涙を流しながら力強く頷いた私を、先生は腕の中に包み込んでくれた。


「本当は、先に渡したいものがあったんだけどな」


しばらく私を腕の中に抱いていた先生は、肩を掴んで体を離し、さっきと同じように白衣のポケットに手を入れる。

手の平に収まる小さな箱を取り出すと、私に見せるように上部を開いた。


「一生大事にする。だから、俺と一緒になってほしい」

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