過保護なドクターととろ甘同居

陽美へ掛ける言葉の一つ一つが心を震わせて、知らぬ間にじわじわと涙が視界を潤わせていた。

私のことをそんな風に思ってくれていたこと。

その気持ちを、自分の子どもに話してくれる真っ直ぐな姿。

溢れ出した涙を慌てて押さえていた。


「だから、今日パパはそれをママに約束するために結婚式をするんだよ」


いつになく真剣な話をされた陽美は、幼いながら考えるように黙り込んでいた。

先生は「陽美には、まだ難しいお話だったかな？」と小さな頭を撫でる。

じっと先生の顔を見つめていた陽美は、横に立つ私を見上げ、その顔に満面の笑みを浮かべた。


「陽美、ママもパパも大好きだよ！　だから、指輪運ぶの頑張る！」


私のドレスの足元に抱き付き、すぐに横で見守る先生の胸に飛び込む。

陽美を抱き上げた先生は、涙が浮かぶ私へと歩み寄ると頬を指で拭ってくれた。