過保護なドクターととろ甘同居
「夕飯、付き合ってくれませんか?」
「え?」
「この後、予定がなければだけど」
今日は仕事が終わったら、このまま真っ直ぐ帰るつもりだった。
これといって特に予定はない。
「特に予定は……でも」
「行きたいところがあるんだ。一人で行くようなところでもないし、一緒に行ってもらえたら助かる」
「え、でも、私なんかでいいんですか?」
そんな疑問をぶつけた私の腕を取り、先生は座ったばかりのベンチから立ち上がらせる。
「よくなければ誘わない」
そう言うと、歩いてきた歩道を更に先に進んでいく。
少し歩いた先の路上パーキングに停まっている黒いセダンに近付くと、自動でロックを解除し、助手席のドアを開けてくれた。