過保護なドクターととろ甘同居
この無性に切ない気持ちは何だろう。
先生と滝瀬さんの関係を知って、ショックを受けている自分が確かにいる。
私は、自分でも知らぬ間に先生に惹かれていたのかもしれない。
優しくされて、辛く終わった恋愛を過去のものにしてもらって、先生への想いを募らせていたのだと今になって気付いてしまう。
誰に知られることもなく、自分ですら気付いた途端、想いは砕け散ってしまった。
事実や内に秘めた想いを知ってしまった今、先生の元で過ごさなくてはならないことは酷でしかない。
これから、どうしよう。
そんなことを漠然と考え始めた時、階段の下から近付いてくる足音にハッと目が醒めるような感覚を覚えた。