クールな王太子の新妻への溺愛誓約
マリアンヌを驚かせるために、ベティがひと芝居うったのかもしれない。そう考えてみたものの、生真面目なベティがそんなことをするはずないと考え直した。
「私がお話しできるのは、ここまでです。あとは国王陛下と妃殿下にお聞きになるのがよろしいかと思います……」
話し切ったベティは、どこかホッとしたようにも見える。今まで隠してきた真実を明るみにして、肩の荷を下ろせたのかもしれない。
それとは対照的にマリアンヌの顔は暗く落ち込んでいた。
「ベティ、正直に話してくれてありがとう。少し席を外してもらえないか?」
レオンがベティを労うと、彼女は「承知いたしました」と政務室を後にした。
ふたりきりになった空間が息苦しい。マリアンヌは、レオンがこれからどんな話をするのか怖かった。
もうこれまでだと絶縁を言い渡されるのかもしれない。いや、きっとそうだ。ベティに席を外させてまで話す重要なことといったら、それ以外にない。
マリアンヌはドレスをぎゅっと握りしめてレオンの言葉を待った。