クールな王太子の新妻への溺愛誓約
マリアンヌは思わず目を奪われる。
「どうした、マリアンヌ」
「あ、いえ……レオン様があまりにもお美しいものですから……」
咄嗟に視線を逸らして俯きながら、マリアンヌは恥ずかしそうに言った。
「それを言うならマリアンヌの方だ。幼い頃から愛らしかったが、今のマリアンヌはその比ではない。おかげで気づくのが遅れてしまったよ」
「……そんなことはないです」
マリアンヌが首を横に振る。
レオンは熱い眼差しを送りながら、マリアンヌの頬に触れた。
マリアンヌはゆっくりと目線を上げていき、そこで捕らわれたレオンから目を逸らせなくなった。
色香を放つコバルトブルーの瞳に吸い込まれてしまうんじゃないか。そう思った時だった。
レオンの指先がマリアンヌの顎を持ち上げ、ゆっくりと唇が重なる。
マリアンヌは、驚きに一瞬見開いた目をそっと閉じた。