クールな王太子の新妻への溺愛誓約
こわごわと顔を上げたマートはそこで笑顔のレオンと目が合い、どうしたらいいのかわからない様子で頭を激しく掻いた。
そんなふたりを見ながら、マリアンヌがクスクスとかわいらしい笑い声を立てる。
マートは、さらに動揺したように目を白黒させた。
「マリアンヌ、マートからのプレゼントがあるぞ」
急に話を振られ、マートはなんのことかと目を点にする。そしてしばらく目を宙に彷徨わせてから、パチンと手の平を叩いた。ごそごそとカゴを漁り、紙袋を取り出す。
「こちらでございます、マリアンヌ様」
マリアンヌはポカンとしながらレオンを見た。
「メイの揚げパンだ」
「え!?」
マリアンヌが座ったまま飛び上がる。嬉しさを隠しきれない。
「今朝早くマートが街へ行き、メイに焼いてもらってきた」