クールな王太子の新妻への溺愛誓約
◇◇◇
「そろそろ王宮に戻ろう」
レオンの号令で、「は!」とマートが片づけ始める。
マートに制されながらマリアンヌも脇から手伝い、カゴに飲み終わったカップを詰めていく。
馬車に荷物を積み込み、王宮に向けて出発した。
「さっき、なにか思い出したんじゃないか?」
走り出してすぐにレオンが尋ねる。
紅茶を飲んでいた時のことだろう。やはりレオンは、マリアンヌの様子でなにかを感じ取っていたようだ。
「はい……。花びらを浮かべた紅茶をレオン様と飲んだ記憶でした」
「そうか。幼い頃、侍女たちの見よう見まねでよく私に淹れてくれたものだ。やはりここへ連れてきて正解だったな」
レオンは満足そうに頷いた。
「そうだったんですね……」