クールな王太子の新妻への溺愛誓約

「どこか痛いところがあるのか?」


レオンの顔が再び曇る。眉間に深い皺が刻まれた。


「マリアンヌ様、どこが痛むのですか?」


レオンの隣にベティの顔も並ぶ。


「レオン……」


遠い記憶の中で、確かにそう呼んでいた。
“レオン様”ではない。

レオンの眼差しに力が宿る。


「……思い出したのか?」


レオンがゆっくりと問いかける。
その横では、状況を悟ったベティがハッとして口を両手で覆っていた。


「はい」


はっきりと答えると、レオンはベッドに横になるクレアに覆いかぶさるようにして抱きしめた。


「クレア……」

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