クールな王太子の新妻への溺愛誓約

「私は大丈夫だ」


その言葉を聞いてホッと胸を撫で下ろす。


「よかった……」


レオンは巧みな剣さばきで、自分とクレアに襲い掛かった盗賊を瞬時に制圧したそうだ。


「レオン殿下の剣の腕前は、フィアーコの騎士団にも劣らないそうですから」


ベティに言われ、そういえばそんなことを聞かされたことがあるとクレアは思い出した。フィアーコへ来てすぐに見かけた剣術の訓練も見事なものだった。


「マートは……?」


クレアが意識を失う直前、マートもひとりを相手に剣を振っていたはず。彼はいったいどうなったのか。


「マートも無事だ。腕を多少負傷しているが、命に別状はない」


クレアが細く長く息を吐き出す。今は部屋で休んでいると聞き、ようやく安心することができた。

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