クールな王太子の新妻への溺愛誓約
いつにも増して美麗な姿は、おそらく誰が見ても嘆息ものだろう。光を発しているかのように神々しい。
「クレア、婚儀は早々に切り上げてこよう」
「えっ……?」
「はやくふたりきりになりたい」
クレアを引き寄せ、レオンが抱きしめる。
それを見ていたベティは、落ち着き払った様子で咳払いをした。
「レオン殿下、誠に恐れ入りますが、婚儀を早く切り上げることは叶いません。その後は国民への挨拶もございますし――」
「わかっている」
臆することなく進言するベティを遮り、レオンは眉をひそめて言い返した。
宮殿前の庭には、午後三時の開門を待って、フィアーコの人たちが集まることになっている。
昨日のうちに“マリアンヌ”がタカマッサのクレアであることを書いたビラが街に配られており、今日は改めてクレアとして挨拶をするのだ。
「ならば、婚儀の前に」