クールな王太子の新妻への溺愛誓約

レオンがクレアに口づけようとすると、ベティはさらに大きな声で「お待ちくださいませ!」と、今度は大慌てでふたりの間に割って入った。


「レオン殿下、どうか夜までお待ちくださいませ。その後はいくらでもクレア様をお好きにできますから」


ベティはレオンとクレアを右手と左手でそれぞれ引き留める。これ以上近づけてなるものかという意気込みが見えた。

クレアは“好きにできる”というフレーズに、頭から湯気が出るほどに恥ずかしかった。一瞬のうちに“カエル”と“犬”が過ったせいだ。


「……そうだな」


レオンはため息まじりにベティに同意すると、「クレア、教会で待っているぞ」と言い残して、部屋を出て行ったのだった。


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