同居相手はまさかの!?
葵の声、いつもと違ってた…。


様子が変だった…。


【騙されたかもしれない】ってどういう事…?


全然分からない…。


今日は仕事は休み。

あたしは、モヤモヤしたまま自宅で昼食を食べた。



何だろう…。



「…美味しくない。」


ご飯ってこんなに美味しくなかったっけ…?


一人で食べているだけなのに、全然味気がない…。


カチャン


あたしは、皿の上にフォークを置いた。


…振られた今


これから一緒に住んでいくなんて


…意味あるのかな…?


その時あたしは、昨日の言葉を思い出した。


昨日の事がまるで…


走馬灯のようにあたしの頭に流れてくる…。


【…ごめん】


その言葉が繰り返し、繰り返し、何度も何度も頭の中で流れてくる…。


そしてあたしは、涙を流した。


ポタポタ落ちる涙が、ランチョンマットに染みつきどんどん広がっていく。


それはまるで、あたしの心が黒く…


染み付いていくように…。


どんどんどんどん広がっていった。

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