同居相手はまさかの！？

「…親父。…。」　



「…友也。」



そして友也もあたしの家族に頭を下げた。


「友莉さん、ご家族の皆様、…このような事になってしまい本当に申し訳ございません。
でも親父は本当に反省しているんです。
もちろん、許して頂こうなんて思って思っておりません。
でもどうか俺からも謝らせて下さい！」


「友也君…。」


「お父様、私は許して頂こうと思いません。
何度謝っても足りないのは分かっています。
ただ、せめて謝罪をさせて下さい！」

　
「あなた…。」


「もう、良いじゃないか。済んだことだし。」



その時姉さんが友也のお父様の前に立った。


「…私も同罪よ。罪を犯したんだから。」


「友莉さん…。」


「正邦さん、私はあなたを好きになった事後悔していません。
もちろん罪を犯した事は私も取り返せません。」


「友莉さん…。」



「…親父。…友莉さんを好きになったんだろ？今こそ伝えるべきじゃねーの？」


「…友也。」



そして友也のお父さんはまた土下座した。


「お父様。
…私は友莉さんと出会った頃、本当に楽しかったです。
妻を持ちながら私は…友莉さんに本気で恋をしました。
勝手なのは分かっています。
でも…。
どうか…どうか…認めては頂けないでしょうか…！？」


「…正邦さん。」


そして姉さんも土下座した。


「…お父さん、私からもお願いします！」


「…友莉？」


「姉さん…。」

「私…happinessで働いた時、本当に楽しかったわ。
happinessに来てくださるお客様を羨ましいと思った。
そしたら私も本気で恋をしたくなったの…！
そんな時、正邦さんと出会った。
私は、一緒にいるうちに、正邦さんを本気で好きになったの…！
でも、正邦さんには奥様がいるのを知っていたのに私は、関係を続けた。
もちろん、とんでもない事をしたのは分かってるわ…！
当時、私は、お金がなくてでもそれでも正邦さんといたかった。
だからって、会社のお金を横領してまでする事じゃないのも分かってる。
でも、私は、…それぐらい正邦さんが好きなんです！
忘れられないんです…！」


姉さんはそう言って涙を流した。





「…あなた？」




その時お父さんは固まっていた。



そしてしばらくして考えた後、口を開いた。


「…約束出来るか？」



「…はい？」


「…友莉をもう二度と苦しめないように約束出来るのか？」



「はい！…もう二度と友莉さんを苦しめません！」



「…好きにしろ。…友莉が決めた事だ。」



「…ありがとう！お父さん！」


「友莉ちゃん！」


「正邦さん！」


そして姉さんと友也のお父さんは抱き合った。


「良かったね。」


「ああ…。」

そしてあたし達は、そんな二人を微笑ましく見ていた。