不機嫌なジェミニ
最近の私は困った事になっている。
土曜日。

今週は用事があると
ジンさんと過ごす週末を断った。

ジンさんは残念そうに、
また、来週。
といって用事が何かとは聞かずに電話を切った。

用もないのにジンさんの誘いを断ってしまった。
香澄には仕事の行く
といって部屋を出たけど
何処にいったらいいんだろう。


私の足はジンさんと出会う前によく行っていた

家の近所の公園に足が向かっているみたいだ。


ベンチにボンヤリ座って辺りを見回すと、
紫陽花が重たげな花をたくさんつけている。

どんより曇った天気は私の心にようだ。

先週の土曜日、ジンさんは私の誕生日をホテルのフレンチレストランの個室で祝ってくれ、そのまま広い夜景の見える部屋で私を何度も抱きしめてくれた。

とても、幸せだと
そう思ったはずなのに

どんどん膨らんでいく
自分の独占欲や、嫉妬が酷く醜いものに思え、

ジンさんの隣にいるのが辛くなっている。


ジンさんはいつも優しいけれど、

それさえ、苦しく感じてしまう。

もっと、冷たくされれば、

こんなにワガママにはならなかったんだろうか?

そうじゃない。


私が好きになりすぎているからだ。



少し離れれば、

この醜い嫉妬は

治るのだろうか?


治らなければ

…やっぱり、別れなければならないのだろうか?


私は夕暮が近づくまで

なにもせずにベンチに座ったままでいた。

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