タイムリープ
『スナックの仕事だけでは返済できないから、お母さんは週事務のパートで働いていたんだ』

「………」

翼の言葉を聞いて、私の瞳から涙がぽろぽろと流れる。

私の知らないところで、母親が一生懸命がんばってくれていたと思うと涙が止まらない。

ーーーーーーお母さんごめんね。

私は、泣きながら謝った。

初めて母親のがんばりを知っても、私は泣くことしかできない。最後に母親に言った、『違う親から生まれたかった!』という言葉が私を悲しませる。

『母親の命よりも、大事なことが昨日に会ったのかよ!最後ぐらい、帰って来てやれよ!』

怒り声を上げて、翼を電話を切った。

電話が切れたときのツーツーという音が、私の耳に切なく聞こえる。

私は慌ててスマートフォンのディスプレイをタッチし、昨日の着信履歴を確認した。私の瞳に映ったのは、ずらりと並ぶ翼からの着信履歴だった。
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