タイムリープ
「私は、一人でずっとこの世界から、お前らが住んでる人間界を見下ろしているんだ!他者と関わりのない私は、そんな感情はない」

ぶるぶると首を振って言った神様の口調は、冷たかった。

「そうなんだ」

私は、辺りを見渡して言った。

辺りを見渡しても人の気配は感じられず、琥珀色の世界がどこまでも広がっていた。

人と人と関わりが持つから、そこに感情が生まれる。この世界でずっと一人で生きている神様は、感情がないこともなんとなく理解できた。

「だから、そんな冷たいことが言えるんだね」

そう言うと神様は、「ほっとけ」と言った。

感情はないと言った神様だけれど、私のことは気にかけてくれてるのはなんとなくわかった。

「もう分かっていると思うけれど、タイムリープは何回もできるわけじゃない。タイムリープは、新たに人生をやり直してるだけなんだ。だから、必ず一回は不幸が起きる」

「そう………なんだ」

神様の説明を聞いて、私はかすれた声で返事をした。
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