タイムリープ
「ああ」

神様は、短く答えた。

確かにタイムリープするたびに、悲しいことや辛いこともセットのようにくっついていた。

私は過去の人生を思い出した瞬間、急に新たな人生が不安になった。

「次の人生は、どんな不幸が起こるか神様にはわからないの?」

私は、わずかに首を傾けて訊ねた。

「わからない」

神様は、首を左右に振って答えた。

「そう」

私は、ため息交じりに呟いた。

いくら神様でも、どんな不幸が起こるか分からないようだ。

また私の周りの人が死ぬと考えたら、タイムリープすることにためらってしまう。

「じゃあ、タイムリープは、あと何回できるか知ってるの?」

私は、薄い桜色の唇を開いて訊いた。

「それは知ってるけど、教えられない」

「どうして?」

首を左右に振った神様の姿を見て、私は思わず大きな声を上げて訊いた。

二人しかいない世界に、私の叫び声が響いた。

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