タイムリープ
「タイムリープができる回数を教えるということは、直接人を助けることになるからだ。私は間接的に人を助けることはできても、直接的に人を助けることはできない」

そう言って神様は、私の首に下げているハートのペンダントを指差した。

「そうなんだ」

私は、ハートのペンダントに視線を落としながら小さな声で言った。

確かに今私は、神様から預かったハートのペンダントで間接的に助けてもらってる。本来斎藤に殺害されて死んでいたはずだけど、私はハートのペンダントを神様から預かって生きる運命に変えてもらった。

「戻るのか?」

神様が、抑揚のない声で私に訊ねた。

「うん」

私は、ハートのペンダントにふれながらうなずいた。

ハートのペンダントが、キラリと光り始める。

「分かってると思うけれど、タイムリープできる数には限りがあるんだ」

しつこく忠告する神様に、私は「はいはい」と曖昧な返事をした。

光がさらに強くなり、私の体を包み始める。
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