タイムリープ



ーーーーーーミーンミーン。

けたたましい蝉の合唱とともに、私はうっすらと目を開けた。私の視界が、ゆっくりと明るくなる。

「ここは………?」

微かな頭痛を感じながら、私は辺りを見回した。

見慣れた1LDKのアパートの一室が、私の瞳に映った。

「……戻った?」

私は、目をパチパチとして自分の狭い部屋を確認した。

開いてる窓から照りつけるような日差しが私の白い肌を焼きつけ、蝉の合唱が夏の暑さを象徴している。

「戻れたのかな?」

本当に母親が死ぬ前の日に戻れているのか、不安になった私。

母親が亡くなったのも夏だし、今の季節も夏だ。完全に戻れたという証拠はなく、私は不安になった。
< 125 / 210 >

この作品をシェア

pagetop