タイムリープ
【夏休み入ったし、今日、梢とデートしたい。優太】

LINEの送信者は、やはり優太からだった。

「優太」

目に悲哀の色を浮かべたまま、私は彼から送られてきたLINEの文字を見た。
母親のためにデートを断ると決めているからか、前の人生と違って、私は優太からのLINEの文字がただただ哀しく見えた。

「ごめんね、優太」

そう呟いて私は、慣れた手つきで液晶画面に文字を打つ。

【ごめん。今日は、用事。また、違う日にして】

短く画面に文字を打ち込んで、私は彼に返信した。

開いてる窓からうるさく聞こえる、蝉の鳴き声が今の私の気持ちを表しているようだった。

ーーーーーーブルブル!

私が返信した文を読んだのか、彼からすぐにLINEの返信が送られてきた。

【なんで?約束してたじゃん?梢は、本当に俺のことが好きなの?】

彼から送られてきたLINEの文面に、私は目を落として読んだ。
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