クールな部長とときめき社内恋愛
「な、なにするんですか、しかも変な顔って……!」

「眉間にシワ寄せて泣くのを堪えているような顔、俺は君にそんな顔をしてほしくない。それから、ダサくなんかないよ。君は全力だった、その想いに応えられない男なんて早く忘れろ」

髪を整えていた手を止めて藤麻さんを見ると、彼はふっと笑ってテーブルに置いていたビールに手を伸ばした。

もしかして、励ましてくれている? 変な顔って言われたときは、からかっているのかと思ったけど。
藤麻さんの言葉が、辛い気持ちを思い出していたわたしに寄り添ってくれたような感じがした。

どうしてわたしに優しい言葉をかけてくれたのだろう。

「ねえ、ビールもう一本欲しいな。実はまだ飲み足りなかったんだよね」

「……まだ帰らないんですか」

「せっかくだから、酒のつまみに友野さんの恋愛遍歴でも聞こうかな」

「藤麻さん、さっきわたしに変な顔させたくないって言いましたよね!?」

なんなんだろう、この人。
不思議に思いながらも、藤麻さんとの会話は意外と楽しくて盛り上がってしまった。
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