クールな部長とときめき社内恋愛
「どうしたの?」

下を向いて黙っているわたしの隣に藤麻さんが腰を下ろして、穏やかな声で尋ねてきた。

「俺さ、友野さんと話をしたいなと思ってたんだ。最近俺と目が合っても逸らすし、どこか様子が変だろ。なにか俺、友野さんが嫌がるようなことをした?」

藤麻さんが悪いわけではない。わたしが勝手に気にして、落ち込んでいるだけ。
本人には知られたくない気持ちだけど、このまま放っておいたらわたしはずっと藤麻さんと並田さんのことを考えてしまう。

「……藤麻さんと並田さんって、本当に昔からの知り合いっていうだけなんですか?」

心につかえているものを解消するために、ちらちらと彼を見ながらわたしは尋ねた。
すると、質問が意外だったかのような顔で瞬きを多くした彼は、ふっと笑った。

「穂乃恵さんと俺の関係が気になる?」

「べ、別にそういうわけじゃ……」

「気にならないなら話さなくてもいいよな」

意地悪っぽい表情になった藤麻さんに、わたしは唇を強く結ぶ。
本当はふたりのことが気になるのに。藤麻さんも、普通に答えてくれればいいじゃないか!

「並田さんとても綺麗だし、明るくて性格もいいし、藤麻さんと話しているとお似合いです。特別な人なら、わたしなんかを構っていないで……」

話している途中で、隣にいる藤麻さんがクスクスと笑いだしたものだから、本音がもれてしまっていたわたしは焦って口を閉じた。
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