御曹司様はシンデレラを溺愛する
「ありがとう。優里亜がいてくれて私幸せ」
『そうよ。姫花に素敵なダーリンもできたし、私だけ幸せじゃ面白くないものね』
でた、優里亜の本音。
「感謝しています」
『で、傲慢な彼とはどう?』
「どうって?」
「毎日、抱かれているんでしょう?」
優里亜の言いたいことがわかり、1人顔を熱くする。
『言い返さないって事は、毎日愛されてるのね。よかったわ。前の彼なら、女より仕事が大事って噂だったから、姫花が幸せならそれでいいの』
「うん、ありがとう」
「電話中か?」
背後から、いつのまにか帰宅していた尊が姫花を抱きしめ、電話中にもかかわらず、唇にキスをする。
その気配は、電話の向こうの優里亜に筒抜け。
『ちょっと、御曹司、結婚前に妊娠させないでよ』
優里亜が叫んでる。
「結婚するんだ、いつ妊娠してもお前に関係ない」
私を挟んで、優里亜と尊の言いあいが始まる。
『ダメよ。姫花と私で合同結婚式の夢を叶えるんだから、それまで気をつけなさい』
「そんな事知るか…今から区役所だ。切るぞ」
えっ…わけがわからない。
尊が、突然膝をつき微笑む。
「姫花、結婚しよう」
〈完〉


