最後の恋 〜 eternal love 〜
「はい…」


そう答えたと同時に、お腹に乗せられた私の手を彼の手が優しく包み込んでくれた。


“ 大丈夫だから、安心していいよ ”


彼の気持ちが伝わってくるようだった。


無言の彼に答えるように、私も無言で微笑み返した。


その時、コンコンと小さくノックがされ、彼が返事を返すと静かにドアがスライドされ40代前半くらいのまだ若い男の先生が入って来た。


私の左側に立っていた看護師が、先生を誘導するように後ろに下がると代わりに先生が私の左側に立った。


「よかった。顔色も良くなってるし、元気になったみたいだね。」


そう言ってわずかに笑みを浮かべた先生の顔は、入って来た時の冷たそうな印象とは違っていた。


眼鏡の奥に見えた目は笑った事で更に細められていた。


「…はい、ありがとうございます。」


それでも何を言われるのか緊張はまだ解けない。
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