国王陛下の極上ティータイム
「私などの言葉を信じて動いてくださったのはランティス様とアルベルト国王です」とクラリスは言う。
「無用な争いを避けられたのも、民の命を救ったのも、私ではない。全てはお2人の選択です」
そして恭しく頭を下げた。
「この国を救ってくださって本当にありがとうございました」
もしランティスがアルベルトを信じられなかったら。アルベルトに裏切られたと思っていたならば。きっとこの国は争いを避けなかった。
「貴方が国王であるこの国の民でいられて幸せです」
クラリスの微笑みにランティスは赤面した。
それを見つめたディオンはくすりと笑ってそっと執務室から姿を消す。
けれどそれに気づかない2人はお互いに見つめ合ったままだった。
「クラリス…」
ランティスはクラリスの名前を噛みしめるように呟くと、カップを執務机の上に置いた。かと思うとクラリスを突然抱きしめた。
「えっ、ランティス様!?」
クラリスの問いかけにも答えないまま、ランティスは抱きしめる腕の力を強くする。
「__ああ、これほど、幸せな日はないな」
それはランティスにとってこの上ない喜びだった。
国の基盤は土地であり、そこに住まう人々だ。人々から支持されなければ国王として君臨することができない。その人々からこんなにも感謝され、あまつさえ、こんな自分が国王で良かったと認めてくれた。
それは今までのどの言葉より幸せな言葉だった。
「無用な争いを避けられたのも、民の命を救ったのも、私ではない。全てはお2人の選択です」
そして恭しく頭を下げた。
「この国を救ってくださって本当にありがとうございました」
もしランティスがアルベルトを信じられなかったら。アルベルトに裏切られたと思っていたならば。きっとこの国は争いを避けなかった。
「貴方が国王であるこの国の民でいられて幸せです」
クラリスの微笑みにランティスは赤面した。
それを見つめたディオンはくすりと笑ってそっと執務室から姿を消す。
けれどそれに気づかない2人はお互いに見つめ合ったままだった。
「クラリス…」
ランティスはクラリスの名前を噛みしめるように呟くと、カップを執務机の上に置いた。かと思うとクラリスを突然抱きしめた。
「えっ、ランティス様!?」
クラリスの問いかけにも答えないまま、ランティスは抱きしめる腕の力を強くする。
「__ああ、これほど、幸せな日はないな」
それはランティスにとってこの上ない喜びだった。
国の基盤は土地であり、そこに住まう人々だ。人々から支持されなければ国王として君臨することができない。その人々からこんなにも感謝され、あまつさえ、こんな自分が国王で良かったと認めてくれた。
それは今までのどの言葉より幸せな言葉だった。