国王陛下の極上ティータイム
「それにしても、これから一緒に働くというのに、クラリス殿と呼ぶのはいささか可笑しいな」
ブランは思いついたようにそんなことを言う。
けれどそれはクラリスも気になっていたので「そうですね」と頷いた。
ブランは少し考えた後「クラリス、と呼んでもよいだろうか?」と尋ねた。
それから「私のことはブランでいい」と言い放ったブランにクラリスは驚いて「それはなりません」と慌てて首を横に振った。
「ブラン殿は私の上官です。とても呼び捨てになど」
別に気にすることなどない、と言うブランの言葉を一切聞き入れず、クラリスは「せめて、ブランさんとお呼びさせてください」と申し出た。
「ふむ、まあ、良いだろう」
ブランは渋々クラリスの案を飲んだ。
「もっと親しみやすい呼び名でも構わない」というブランの言葉は恐ろしく、クラリスは顔を真っ青にして首を横に振った。
「さて、冗談はこの辺にして。改めて自己紹介といこうか」
ブランは足を止めて改めてクラリスの方に向き直る。
「ブラン・マクベリーだ。これからよろしく、クラリス」
「クラリス・リーランです。こちらこそ、よろしくお願いします、ブランさん」
微笑みあって握手を交わし、再び茶室を目指す。
しかしその途中、国王陛下の伝令役だという男性がやってきて「クラリス殿ですね」と言う。
なぜ自分が突然名前を確かめられているのだろうかとクラリスは少し警戒しながら「そうですが」と答えた。
「国王陛下がお呼びです」
クラリスとブランは顔を見合わせた。
ブランは思いついたようにそんなことを言う。
けれどそれはクラリスも気になっていたので「そうですね」と頷いた。
ブランは少し考えた後「クラリス、と呼んでもよいだろうか?」と尋ねた。
それから「私のことはブランでいい」と言い放ったブランにクラリスは驚いて「それはなりません」と慌てて首を横に振った。
「ブラン殿は私の上官です。とても呼び捨てになど」
別に気にすることなどない、と言うブランの言葉を一切聞き入れず、クラリスは「せめて、ブランさんとお呼びさせてください」と申し出た。
「ふむ、まあ、良いだろう」
ブランは渋々クラリスの案を飲んだ。
「もっと親しみやすい呼び名でも構わない」というブランの言葉は恐ろしく、クラリスは顔を真っ青にして首を横に振った。
「さて、冗談はこの辺にして。改めて自己紹介といこうか」
ブランは足を止めて改めてクラリスの方に向き直る。
「ブラン・マクベリーだ。これからよろしく、クラリス」
「クラリス・リーランです。こちらこそ、よろしくお願いします、ブランさん」
微笑みあって握手を交わし、再び茶室を目指す。
しかしその途中、国王陛下の伝令役だという男性がやってきて「クラリス殿ですね」と言う。
なぜ自分が突然名前を確かめられているのだろうかとクラリスは少し警戒しながら「そうですが」と答えた。
「国王陛下がお呼びです」
クラリスとブランは顔を見合わせた。