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挫折と復活
「キョウ、元気だった?」

タクミは背が高くて何処に居ても目立ってしまう。

「あの…藤堂拓海さんですよね?」

知らない女の子がタクミに声をかけて来た。

タクミは困っていたが…彼女は自分のスケジュール帳を出して、サインをお願いしてる。

タクミは嫌な顔もせず、一緒に写真を撮り
笑顔でサインをした。

もうタクミはアタシの知ってる幼馴染のタクミじゃなくなってた。

そんなことが二回もあって
アタシたちは人目のつかない場所を探した。

タクミがいきなりアタシの手を取って
近くのホテルに入った。

「タクミ…待って。」

「話しするだけだから。」

タクミの手からその体温が伝わって
アタシは少し怖かった。

部屋に入るとタクミはいきなりキスして来た。

アタシは反射的に抵抗して
タクミの頬を叩いた。

「話しするだけって…」

タクミは抵抗されても強引にまたキスをした。

「キョウ…やらせてよ。」

タクミが甘い声で強請るから
アタシの身体はチカラが抜けてしまった。

タクミは前よりずっと鍛え上げられてて
一回り大きくなってた気がした。

胸板も厚くなって
別の人に抱かれてるみたいだった。

それにずっと手慣れてて
遊んでるのかなって不安になった。


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