俺だけのLovelyメイド
そう、しっかりとした口調で言い放った東條は、あたしの肩を抱き寄せる。



「……蘭さん」



耳に届いた、その声の主は──香乃華さん。




「蘭さん、今、泰臣さんのお世話をしているんですって?」




さっきと変わらない笑顔を浮かべて、そうあたしに訊ねた。
一瞬、なぜか躊躇って、あたしは「はい」と返事を返す。


香乃華さんは少し笑って、もう一度口を開いた。




「それなら、今日から私がやりますわ、その仕事」



「え?」




突然。
予想外の言葉に、あたしは言葉を詰まらせる。




「で……でも、あたしの仕事なので……っ」



「蘭さんは東條家のメイドなんですから。
他の仕事に回れば良いじゃないですか」



ね?と首を傾げるその表情には、どこか有無を言わせないような威圧感があって。
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