俺だけのLovelyメイド
「知ってた?
この場所、東條のお気に入りのサボり場所だって」



それだけ言うと、また歩き出してそのまま下に降りて行ってしまった。

……なんでわざわざ、そんなこと。


今さら知ったって、あたしには何の意味も成さないのに。



とは言いつつ、やっぱり少しは気になってしまう。

曇り空ながら、一番日の当たる場所へと移動してさっきと同じように横になった。


さっきから、吹き抜ける風が冷たい。



東條は今、何を思ってるの?

何を、考えている?


わかんない。
東條が、わかんないよ……



思わず涙が落ちそうになってギュッと目を瞑ると、目の上を腕で覆った。



真っ暗な視界の中、頭の中に浮かぶのは東條の笑顔ばっかり。


それを振り払うように強く目を瞑り、いつの間にか眠りに落ちていた。

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