俺だけのLovelyメイド
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「……んん」
……寒い。今、何時だろ?
うっすらと目を開けて、辺りを見回した。
その時、ふと気付いた。
眠っていたあたしの首に巻かれていた、赤いチェックのマフラー。
──すぐにわかる。
落ち着く、香水の香り。
「……東條?」
その時。ガチャッと、屋上のドアのノブを回す音が聞こえた。
急いで立ち上がり、ドアの方に目を向ける。
「……っ東條‼」
思わず漏れた、声。
あたしの声に、ドアに手をかけたままの状態で東條は顔を上げた。
──声、かけたのは良いんだけど。
どうしよう……なんて言えばいい?
ふとマフラーが視界に入り、ギュッとマフラーを握りしめた。
「これ……、東條、だよね?」