あなたの心を❤️で満たして
『黒沢さんと言って、いろんな病気の薬を開発している人なんですよ』


『どうも。初めまして』


浅く一礼すると、女性は丁寧に頭を下げ返してきた。


『初めまして。花菱珠恵の孫で、留衣と申します』


深々と下げた頭を振り上げると、円らな黒い瞳とぶつかる。
ドキン…とする程真っ直ぐな瞳で、物腰の柔らかそうな雰囲気だった。


『花菱さん、今日の体調はどうですか?』


大森医師は頭元に向いて声をかける。俺はハッとして我に戻り、少しだけベッドに近寄った。

ベッドに横たわっている女性は、白と黒の髪の毛が入り混じっていて、長そうな髪は綺麗にまとめられ、乱れないようにネットの中に収められている。


『……今日は……少し…話しにくい……です』


ゆっくりと声を返すが息苦しそうだ。
頬の筋肉が勝手に緊張するらしく、緩んだ後は一気に呼吸が乱れている。


『手足の状態はどうかな』


布団から肘関節の伸びきった腕を取り出し、医師は固いね…と囁きながら指先を開こうと試みたが……


『あああーーっ!』


大きな声を出して痛がる。
足元にいる孫娘も慌てて患者の側へ駆け寄ってきた。


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