あなたの心を❤️で満たして
「ド、ドナタデスカ?」
すっかり声が固まっている。
ドアの向こうに届いたかどうかも分からない様な小さい声しか出なくて、再びチャイムが鳴ったらどうしようかと身構えた。
「……俺。悪いけど開けてくれる?今朝出る時に鍵忘れたんだよ」
少し間が空いて聞き覚えのある様でない様な声がする。
聞いたことはないけれど、「オレオレ泥棒」とかあった?
「オ…オレッテ…ダレデスカ?」
念には念を入れて聞き直した。
引っ被っている布団をぎゅっと握りしめ、返事が帰るのを待った。
「…黒沢厚志だけど」
「ホントウデスカ?」
用心には用心を重ねる。けれど、外にいる人は面倒くさくなったみたいで。
「信じないならいいよ。今夜は車の中で寝るから」
「ああっ!待って下さい!」
慌ててドアのロックを開けると、私よりも先に外にいる人がドアを押し開けて入ってきた。
「きゃああっっ!!」
驚いて絶叫すると、目の前にいる男性は目を細め、「酷いなぁ」と言いながらドアを閉める。
こっちは黒沢さんだと分かっても心臓がバクバクとしてしまい、直ぐに声を出せる状態でもなくて……。
すっかり声が固まっている。
ドアの向こうに届いたかどうかも分からない様な小さい声しか出なくて、再びチャイムが鳴ったらどうしようかと身構えた。
「……俺。悪いけど開けてくれる?今朝出る時に鍵忘れたんだよ」
少し間が空いて聞き覚えのある様でない様な声がする。
聞いたことはないけれど、「オレオレ泥棒」とかあった?
「オ…オレッテ…ダレデスカ?」
念には念を入れて聞き直した。
引っ被っている布団をぎゅっと握りしめ、返事が帰るのを待った。
「…黒沢厚志だけど」
「ホントウデスカ?」
用心には用心を重ねる。けれど、外にいる人は面倒くさくなったみたいで。
「信じないならいいよ。今夜は車の中で寝るから」
「ああっ!待って下さい!」
慌ててドアのロックを開けると、私よりも先に外にいる人がドアを押し開けて入ってきた。
「きゃああっっ!!」
驚いて絶叫すると、目の前にいる男性は目を細め、「酷いなぁ」と言いながらドアを閉める。
こっちは黒沢さんだと分かっても心臓がバクバクとしてしまい、直ぐに声を出せる状態でもなくて……。