あなたの心を❤️で満たして
ドアレバーに手を掛けたところで黒沢さんが後ろから私を追い抜き、何も言わずに立ち止まった。
こっちはお休みの挨拶をするのかと思い、手を放して彼を見上げる。
「今朝はごめん」
そう言うと、彼は一歩だけ私に歩み寄りーー
「もう日付変わったけど、今日は食べて出るから」
優しい声でそう言うと、そっと背中を抱いた。
男性にそういうことをされたの初めてで、ビクッと背筋が伸び、ドキン!と跳ねた心臓は口から飛び出しそうな程の勢いで……
「…は、い…」
そう返事するのが精一杯で、息をするのですらも忘れそうになった。
「おやすみ」
耳元で囁くと彼は背中に回していた腕を離した。
解放された私はドキドキが止まらないまま頭を下げ、開けたドアの中へと擦り抜けて行った。
パタン…とドアが閉まり、そのまま足元の床にへなへなとしゃがむ。
今更ながら結婚するというのがどういう意味か分かり、無性に恥ずかしくなってしまった。
(落ち着いて、留衣。あんなの軽い挨拶だから)
こんなことくらいで一々ドキドキしていたら身が持たない。
こっちはお休みの挨拶をするのかと思い、手を放して彼を見上げる。
「今朝はごめん」
そう言うと、彼は一歩だけ私に歩み寄りーー
「もう日付変わったけど、今日は食べて出るから」
優しい声でそう言うと、そっと背中を抱いた。
男性にそういうことをされたの初めてで、ビクッと背筋が伸び、ドキン!と跳ねた心臓は口から飛び出しそうな程の勢いで……
「…は、い…」
そう返事するのが精一杯で、息をするのですらも忘れそうになった。
「おやすみ」
耳元で囁くと彼は背中に回していた腕を離した。
解放された私はドキドキが止まらないまま頭を下げ、開けたドアの中へと擦り抜けて行った。
パタン…とドアが閉まり、そのまま足元の床にへなへなとしゃがむ。
今更ながら結婚するというのがどういう意味か分かり、無性に恥ずかしくなってしまった。
(落ち着いて、留衣。あんなの軽い挨拶だから)
こんなことくらいで一々ドキドキしていたら身が持たない。