あなたの心を❤️で満たして
ゆらりと湯気が立ち上る味噌汁の中身は滑子と豆腐。
その上にネギを刻んで散らし、見た目は美味しそうたけれど彼が飲んでくれるかどうかは別問題でーー。
「………頂きます…」
食欲の無さそうな声で頂きますを言われてもな。無理しなくてもいいですよ、と反対に断りたくなってくる。
箸も持たずにお椀を傾ける黒沢さん。
こっちはその様子を向かい側の席から眺め、彼の反応を窺っていた。
ズズッ…と啜られる味噌汁が具を残して無くなっていく。まるで水か何かを飲むようにゴクゴクと喉を通っていくのはいいのだが……。
(美味しいとか不味いとか、リアクションてものがないの!?)
飲み切った後もお椀を持ったままぼうっとしている。
彼のそんな様子が気になり過ぎて、私は自分の食事を取ることも忘れていた。
「留衣様も頂いて下さい」
廣瀬さんに勧められ、ああ…と思い出して箸を握った。
「お坊っちゃま、お代わりは?」
私から彼に視線を戻した廣瀬さんが訊ねる。
こんな調子の彼がお代わりする筈ないでしょ…と思っていたけれど……
「飲む…」
その上にネギを刻んで散らし、見た目は美味しそうたけれど彼が飲んでくれるかどうかは別問題でーー。
「………頂きます…」
食欲の無さそうな声で頂きますを言われてもな。無理しなくてもいいですよ、と反対に断りたくなってくる。
箸も持たずにお椀を傾ける黒沢さん。
こっちはその様子を向かい側の席から眺め、彼の反応を窺っていた。
ズズッ…と啜られる味噌汁が具を残して無くなっていく。まるで水か何かを飲むようにゴクゴクと喉を通っていくのはいいのだが……。
(美味しいとか不味いとか、リアクションてものがないの!?)
飲み切った後もお椀を持ったままぼうっとしている。
彼のそんな様子が気になり過ぎて、私は自分の食事を取ることも忘れていた。
「留衣様も頂いて下さい」
廣瀬さんに勧められ、ああ…と思い出して箸を握った。
「お坊っちゃま、お代わりは?」
私から彼に視線を戻した廣瀬さんが訊ねる。
こんな調子の彼がお代わりする筈ないでしょ…と思っていたけれど……
「飲む…」