冷愛冷涙-Reiai Reirui-
出会った頃の冷でもシンナーなんかしてなかったのに、何でだよ。


旅行中に何があったっつーんだよ。


「てめぇらに関係ねぇだろ」


こっちは冷を心配してるってのに、コイツは何もわかっちゃいない。


「俺らに隠し事すんなよ。何があったか話せよ」


とりあえずシンナーを取り上げて、幹部に椅子に無理矢理座らせた。


「他人には関係ねぇから」


「他人?何年も一緒にいるっつーのに他人はねぇだろ」


湊斗の瞳には怒りの色が見えた。


「他人だろ。血が繋がってるわけじゃねぇんだから」


……何で冷がこうなったのかわからないことには、どうにもならない。


「話せよ。話したら楽になるのはもう知ってんだろ」


真がイライラしたように言った。
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