孤高なCEOの秘密を知ったら、偽装婚約で囲われ独占愛に抗えない
*
「What is this?」
<なんだこれは>
社屋最上階二十五階にある社長室。
出窓になった外の景色からは、他の高層ビル群にも引けを取らない自社の尊厳がうかがえる。
ダークオークのシックな床張りに革靴の高い足音を響かせ、広い部屋の奥へ足を進めた橘社長。
L字に置かれた黒の艶光りのデスクに手を添えるなり、低く呟いた。
「これはなんでしょうかと……」
十数歩歩いた部屋の真ん中で、私の斜め前に立つ浅田室長に耳打ちをすると、息を飲む音がごくりと聞こえた気がした。
『社長にまずお目通しいただく、東京本社各部署の上半期の数字と現状を……』
『俺が言っているのは、なぜこんな無駄なことをしているのかという話だ』
室長の言葉の英訳を最後まで言い切る前に、橘社長は語気を強めて私の声を遮った。
「What is this?」
<なんだこれは>
社屋最上階二十五階にある社長室。
出窓になった外の景色からは、他の高層ビル群にも引けを取らない自社の尊厳がうかがえる。
ダークオークのシックな床張りに革靴の高い足音を響かせ、広い部屋の奥へ足を進めた橘社長。
L字に置かれた黒の艶光りのデスクに手を添えるなり、低く呟いた。
「これはなんでしょうかと……」
十数歩歩いた部屋の真ん中で、私の斜め前に立つ浅田室長に耳打ちをすると、息を飲む音がごくりと聞こえた気がした。
『社長にまずお目通しいただく、東京本社各部署の上半期の数字と現状を……』
『俺が言っているのは、なぜこんな無駄なことをしているのかという話だ』
室長の言葉の英訳を最後まで言い切る前に、橘社長は語気を強めて私の声を遮った。