孤高なCEOの秘密を知ったら、偽装婚約で囲われ独占愛に抗えない
あれだけ眉目秀麗な男子だ。同性から疎まれることもざらだろう。
けれど、社長は、私のことを“たかだか秘書”なんてことは言わない。
――『俺は前から、君に一目置いていてた』
社長は、あのウェブ会議のモニター越しでも、私を見てくれていた。
上役のおじ様達は、私を翻訳機械のようにしか思っていなかったのに。
私がどれだけ気を配っていたか……
神経を使わせていた当の本人は、それを知ってくれていたんだ。
――『だから俺は、君を秘書に指名した』
「付き合ってるとかそういうんじゃないし、社長は、“私だから”専属の秘書にしてくれたの。“たかだか秘書”だなんて、あの人は思ってない」
私をけなすなら、存分にけなしてもらって構わない。
でも、会社のためを思って、身の周りにある小さなことから計り知れないほど大きな責任までを、あの広い背中に背負う社長を軽視するのだけはやめてほしい。
仕事と称して恋人を出張に同行させるような、私欲に従順な人じゃない。
けれど、社長は、私のことを“たかだか秘書”なんてことは言わない。
――『俺は前から、君に一目置いていてた』
社長は、あのウェブ会議のモニター越しでも、私を見てくれていた。
上役のおじ様達は、私を翻訳機械のようにしか思っていなかったのに。
私がどれだけ気を配っていたか……
神経を使わせていた当の本人は、それを知ってくれていたんだ。
――『だから俺は、君を秘書に指名した』
「付き合ってるとかそういうんじゃないし、社長は、“私だから”専属の秘書にしてくれたの。“たかだか秘書”だなんて、あの人は思ってない」
私をけなすなら、存分にけなしてもらって構わない。
でも、会社のためを思って、身の周りにある小さなことから計り知れないほど大きな責任までを、あの広い背中に背負う社長を軽視するのだけはやめてほしい。
仕事と称して恋人を出張に同行させるような、私欲に従順な人じゃない。