孤高なCEOの秘密を知ったら、偽装婚約で囲われ独占愛に抗えない
『ねえ、サオリ』


 社長の話が終わるまで、少し離れたところで待つ私に、ルイさんが話しかけてきた。


『サオリはユウセイのどんなところが好きなの?』

『えっ』


 青い瞳はにこやかに細められ、とんでもない誤解に興味深々のようだ。


『どこ、というか……私は……』

『ユウセイはクールだもんね。そのうえ女の子にはとことん優しいから、結構勘違いする子も多いんだよ』


 勘違い……


 たしかに、社長は最初っから私にレディファーストの極みを施していた。

 あんなイケメンにあんなふうに丁重にもてなされたら、どんな女の子だって勘違いしてしまうかもしれない。


『とくに日本の女の子は、そういうことに慣れていないらしいから、あっちこっちでいらない気を持たせているんじゃないかって心配しているんだ』


 はあとため息を吐くルイさんに、なんだか図星をつかれたような気がして目を逸らしてしまう。
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