孤高なCEOの秘密を知ったら、偽装婚約で囲われ独占愛に抗えない
 その美しさに男性であっても一瞬見惚れさせるほどの見てくれとは裏腹に、さすが社長が呼び寄せただけのことはある切れ者は、自己紹介もそこそこに早速鬼の片鱗を見せた。

 甘いマスクに見惚れていては足元を掬われる。

 東京本社にやって来るまでに、彼の頭にはこの社の実績のほとんどを詰め込んできたらしく、さらには各部門の事業の方向性の提案までも思慮してきたらしい。

 彼の場合は本当に英語しか話せないので、男性の通訳をつかせることになった。

 女性をあてがわなかったのは、彼の王子様のような魅力を前に仕事どころではなくなることが目に見えているからだと、社長はため息を漏らしていた。

 戦略室のことはルイさんに一任をして、週末に目を付けた経理部へ社長の抜き打ち調査へと向かった。
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