世界できっと、キミだけが


付き合う…?
私が、浩一さんと。
私は竜が好きで。
でも返事を待ってもらっている状況で。


でも…。



「わかりました」




こうなったのは私の責任だし。
浩一さんがそう望むなら。
それで、償えるのなら。




「ははっ。冗談だよ。まさかオッケーされるなんて思わなかったけど」



浩一さんは笑ってそう言った。
なんで…。



「私、本当にそう思ってます。それで」

「僕の気がすむのなら?」

「え…」

「僕のケガを自分の責任だと感じて、償いのように付き合ってもらったも嬉しくないよ。そこに君の気持ちはないでしょう?」




そう言われ、私は口を噤んだ。
私、最低だ…。


自分のせいだって自分を責めるあまり、浩一さんに酷いことを。




「ごめんなさい…私……」

「なんてね。責めるつもりないよ。僕も試すようなこと言ってごめん」




< 272 / 312 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop