ガキ大将が王子さま


食堂兼カフェテリアを出て、中庭のあたりで我にかえりイケメンに繋がれている手を振り払った。

「あ…あの、私覚えがないんですが…」


そんな私を優しい微笑みで見つめてくる。
イケメンの微笑みって、ある意味凶器かも…
そんなことを思ってしまう。
私は、面食いなわけじゃないけど、こんなに優しく微笑まれると何されても赦してしまいそうだ。

「俺、そんなに変わったかな?そりゃあ、少しスリムになったかもだけど…。妃真は、変わってないからすぐわかったぞ!
ずっと彼氏もつくらずに俺が迎えにくるのを待っていてくれたんだろ?
妃真のことならいろいろ知ってるぞ!
右のお尻に黒子があることもな!」


えっ?えっ?
それを知ってるのは…


私は、半信半疑のまま

「お兄ちゃん…」と呟いた


「やっとわかってくれたか」

イケメンは、いやお兄ちゃんは、嬉しそうに私のことを抱きあげて、頬にキスをした。



えっ?
いきなりキス…

と、驚く私に

「妃真は、小さいから抱き上げないとキスできないな!口へするのは、二人きりのときな!」



そんなことを言われて、顔に熱が集まってしまう。


「あ、あの…お兄ちゃん」

「ん?なんだ?」


「は…恥ずかしい」


「そうか?俺は、妃真が俺のもんだと誰にでも見せつけてやりたいけどな」


そんなことしなくてよいからと心の中で囁きながら
「…おろして」と、やっとのことで言う。


足が地についてから、改めてお兄ちゃんを見つめる。


見上げなきゃ、みれないくらいに背が高い。


ホントにモデルみたい
顔もだけど、スタイルもよいよ。
あの頃のポッチャリした面影がない。



< 6 / 14 >

この作品をシェア

pagetop