ガキ大将が王子さま
「そんな顔をしてるともっとしたくなるぞ。」


なんて、言われてもどんな顔をしているのかわからない。


「まぁ、今日のとこは、ここまででね。
質問の答えだけど、妃真のことならなんでも知ってるんだよ。就職が決まった先も知ってる。
俺のことは、内緒!
これからわかるよ。

と、いうことで、妃真の卒業と就職祝いをしに行こう!」


「えっ?まって、お兄ちゃ…ん」


またキスされてしまう。

「お兄ちゃんと呼んだペナルティ。次、名前で呼べなかったら、場所構わず唇を塞ぐからね。」


「…」

口元を手で抑えながらコクコクと頷く。


つい言っちゃうよ~


お兄ちゃんは、微笑みながら車を出発させた。


どこに行くんだろ?


お兄ちゃん、なんでこんなハンサムさんになっちゃったんだろ?
まさか整形とかしてるわけじゃないよね。


なんて考えながら顔をまじまじと見ていた。


「そんなにガン見しないでくれよ。別に整形とかしてないぞ!」


へっ?
なんで私の考えてることわかったんだろ?


ホントにしてるとか思ってるわけじゃないんだけど…


「家系みたいでな、小学生の頃は、ふくよかなんだよ。俺の親父もそうだったようだ。」


お兄ちゃんのお父さん…

私が覚えている中で、お父さんていなかった。


「妃真と遊んでたときには、もう親父いなかったからな。俺の記憶の中の親父は、今の俺に近いんだよ。」

そうか、お兄ちゃんてお父さん似なんだ。

「って、なんで私の考えてることわかるの?」


思っていただけなのに、会話のようになっている。

まるで会ってなかった期間なんかなかったかのようだ。

「妃真の考えてることくらいわかるよ。わかりやすいもんな。」

なんて、お兄ちゃんに言われてしまう。

私って、そんなわかりやすいのかな?
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