上司な彼とルームシェア
結実の悩み
私の憧れの先輩が、最近様子がおかしい。
「結実ちゃん、ちょっと御手洗い行ってくるから、これ支部長補佐のデスクにお願いできる?」
「……いいですけど」
最近、由紀恵先輩はよく私に仕事をまわしてくる。それも支部長補佐関連の物ばかり。別にそんなに忙しい訳ではないし、定時にはいつも帰るし、由紀恵先輩の役に立てるならと引き受けているが……。何だか上の空の時もあるし、そろそろいつもの先輩に戻って貰わなきゃ困る。ずっと先輩を目標にして仕事をしてきたのだから。
「支部長補佐、これお願いします。」
「あ、あぁ、ありがとう」
「あのぅ…」
「なんだ?」
「由紀恵先輩と何かあったんですか?」
「えっ?いや、なんでだ?」
(支部長補佐は明らかに動揺している様子だ。)
「いえ、ご存知無いならいいです。支部長にでも相談してみます。」
意地悪くそう言ったら、案の定支部長補佐は食いついてきた。
「い、今時間ある?ちょっと話そう」
と休憩室にある方を指差しながら席をたった。
支部長補佐からコーヒーを受けとると、
「ゆき……蒔田さん、何か君に言ってたのか?」
「いえ、何か先輩に聞こうと思ってもはぐらかされるので。何があったんですか?」
「そうか。君にまで迷惑を掛けてしまって、申し訳ない。」
「いえ。」
「だが、もう少しだけ待ってくれないか。ケリつけるからさ…」
最後はため息混じりで答えた支部長補佐の横顔は少し、悲し気で
「…はい。」
としか、返事を返すことが出来なかった。
「結実ちゃん、ちょっと御手洗い行ってくるから、これ支部長補佐のデスクにお願いできる?」
「……いいですけど」
最近、由紀恵先輩はよく私に仕事をまわしてくる。それも支部長補佐関連の物ばかり。別にそんなに忙しい訳ではないし、定時にはいつも帰るし、由紀恵先輩の役に立てるならと引き受けているが……。何だか上の空の時もあるし、そろそろいつもの先輩に戻って貰わなきゃ困る。ずっと先輩を目標にして仕事をしてきたのだから。
「支部長補佐、これお願いします。」
「あ、あぁ、ありがとう」
「あのぅ…」
「なんだ?」
「由紀恵先輩と何かあったんですか?」
「えっ?いや、なんでだ?」
(支部長補佐は明らかに動揺している様子だ。)
「いえ、ご存知無いならいいです。支部長にでも相談してみます。」
意地悪くそう言ったら、案の定支部長補佐は食いついてきた。
「い、今時間ある?ちょっと話そう」
と休憩室にある方を指差しながら席をたった。
支部長補佐からコーヒーを受けとると、
「ゆき……蒔田さん、何か君に言ってたのか?」
「いえ、何か先輩に聞こうと思ってもはぐらかされるので。何があったんですか?」
「そうか。君にまで迷惑を掛けてしまって、申し訳ない。」
「いえ。」
「だが、もう少しだけ待ってくれないか。ケリつけるからさ…」
最後はため息混じりで答えた支部長補佐の横顔は少し、悲し気で
「…はい。」
としか、返事を返すことが出来なかった。