溺甘豹変〜鬼上司は私にだけとびきり甘い〜
「ん~、今は見守る愛を貫こうかな~なんて思ってる」
「えー! なんですかそれ! それでいいんですか? ユリさんに好かれてるって知ったら絶対その子も振り向いてくれますよ」
なぜか熱くなってそうユリさんにまくしたてる。そんな私に困ったようにユリさんは小さくかぶりを振る。
「いいのいいの、ありがとね西沢。実は私もあんたと同じでまだよくわからないの。自分でも戸惑ってる」
「戸惑ってる?」
「なんでもない。気にしないで。西沢は自分のことだけ考えてればいいの、よっ!」
と、背中を叩かれ、ヒッ!と変な声が上がった。そんな私を見てユリさんはケラケラと笑っている。もう、すぐはぐらかすんだから。
だけどこんな素敵な人を射止めた相手ってどんな人なんだろう。やっぱり大人で、余裕があって、優しい人?
なんだか訳ありっぽいけど、成就するといいですね。密かに応援してます、ユリさん。