【短編】お菓子な関係


私が敏感すぎるのかな?


今の高校生は普通なの?


こんなこと意識しすぎちゃう私の方が子供っぽい?


もし私がそれを『食べたい』なんて言えば、そのスプーンを使ってプリンを食べることになる。


そのスプーンは、今、星川くんが使ってたスプーンで。


考えすぎ?
私がスケベすぎるだけ?


普通はなんとも思わないのかな。


チラッと星川くんのことをみたけど、軽く首を傾げたまま、まだスプーンにプリンを乗っけたまま固まっている。



恋人でもない。


友達でもない。


それなのに…。


星川くんは私のお菓子を美味しそうに頬張ってくれて、勉強を見てくれてる。


星川くんが鈍感過ぎて、

星川くんが優し過ぎて、

星川くんが私とは不釣り合いの男の子過ぎて。


最近、こんな地味な自分をまた呪いそうになるんだからね。




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