ダ・ル・マ・さ・ん・が・コ・ロ・シ・タ2 【完】
約1ヶ月半前、この夏の最高気温を更新した日の夜。
中学のクラスメイトたちが集まって、プチ同窓会が行われた。
全員で7名。発起人は、妹らしい。
地元では有名な海水浴場の近くにあるファミレスで語り合い、そのあとで誰もいない砂浜に移動。
木の棒を旗に見立てたビーチフラッグや、コンビニで買った大量の花火。
そして……夏の風物詩の、怖い話。
各々が携帯で“身の毛もよだつ話”を探していたとき、里恵自身がその掲示板を見つけた。
奇しくも時間は、午前3時前。
すると、度胸があるところを見せたかったのか、ひとりの男が『やってみよう!』と立ちあがる。
その男とは、ことみの彼氏だった。
“赤信号、みんなで渡れば恐くない”なんて、よく云ったもの。
7人の男女が小指を繋ぎはじめ、妹もその数珠繋ぎに加わる。
そして、午前3時3分。
最初の鬼だったことみの彼氏は、電気の点いていない公衆トイレの壁に腕をつき、唱えた。
誰もが一度は言ったことのある言葉、『ダルマさんが転んだ』を……。