ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(上) 【完】




斎藤の問いかけに、僕は自身の頭の中も整理しながら話した。

彼女が大貫の同級生で親友だったこと。よって、康文とも関わりがある点。

さらに、はるかの遺体があった場所は、おそらく有村そらの出身中学だと。

「おい、ちょっと来い!」

「ぇ⁉ 今大事なトコで……」

「いいから!!」

威圧的に会話を遮り、斎藤を呼びつける浜田。

僕は興味の無いフリをしながら、聞き耳を立てていた。

「昨日の遺体発見現場だが、過去にも似たようなことがあったらしい」

「っ?! ホントですか!?」

「あぁ。校長から詳しく話を訊いてこいとの命令だ」

そこまでヒソヒソと話し、ふたりして階段のほうへ視線を向ける。

「「こんにちは」」

しかめっ面をほころばせ、腰を低く構える浜田。

その優しさに満ちた姿勢で、誰に挨拶をしているのかはピンと来た。

家の中の雰囲気がいつもと違うことを察したのか、不安げな表情の聖矢。

「あの人たち、誰?」

「刑事さんよ」

母親は目線の高さを合わせて、寝癖で立った髪を優しく手櫛で直す。

僕と彩矢香は、その様子を微笑みながら眺めていた。

一旦は安らかな顔つきに戻る聖矢。が、しかし。

「ぁ゛……」

無垢な瞳が直角に開かれたノートパソコンの画面に向く。

途端に、ひどく怯えながら、妖しく嗤う女の静止画を指差してこう言った。





「こ゛、この人がボクを……ボクを閉じ込めたんだ!」




 
< 108 / 160 >

この作品をシェア

pagetop