ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(上) 【完】
斎藤の問いかけに、僕は自身の頭の中も整理しながら話した。
彼女が大貫の同級生で親友だったこと。よって、康文とも関わりがある点。
さらに、はるかの遺体があった場所は、おそらく有村そらの出身中学だと。
「おい、ちょっと来い!」
「ぇ⁉ 今大事なトコで……」
「いいから!!」
威圧的に会話を遮り、斎藤を呼びつける浜田。
僕は興味の無いフリをしながら、聞き耳を立てていた。
「昨日の遺体発見現場だが、過去にも似たようなことがあったらしい」
「っ?! ホントですか!?」
「あぁ。校長から詳しく話を訊いてこいとの命令だ」
そこまでヒソヒソと話し、ふたりして階段のほうへ視線を向ける。
「「こんにちは」」
しかめっ面をほころばせ、腰を低く構える浜田。
その優しさに満ちた姿勢で、誰に挨拶をしているのかはピンと来た。
家の中の雰囲気がいつもと違うことを察したのか、不安げな表情の聖矢。
「あの人たち、誰?」
「刑事さんよ」
母親は目線の高さを合わせて、寝癖で立った髪を優しく手櫛で直す。
僕と彩矢香は、その様子を微笑みながら眺めていた。
一旦は安らかな顔つきに戻る聖矢。が、しかし。
「ぁ゛……」
無垢な瞳が直角に開かれたノートパソコンの画面に向く。
途端に、ひどく怯えながら、妖しく嗤う女の静止画を指差してこう言った。
「こ゛、この人がボクを……ボクを閉じ込めたんだ!」