ダ・ル・マ・3・が・コ・ロ・シ・タ(上) 【完】




「いいえ。全然ちがいます」

ほぼ同じ言葉を、すぐ横にいる彩矢香も。

「たしかにそうだね。裏付けをとった段階で、こっちも大貫幸恵の人相を把握してる。キミたちの言う通り、この女はまるで違う」

「でもよく見て! 中学の同級生や知り合いに、こんな子はいない?」

浜田は声を荒らげる。

この女の特定が捜査の肝になることを奇しくも露呈していた。

僕は記憶の中にある卒業アルバムを開くことはせず、ここ数日の出来事や言動をかき集める。

さすれば、ある人物が浮き彫りとなった。

「ヤスは……上村康文は何か言ってませんでしたか?」

「と、言うと?」

「有村そらという人物を調べてみてください。もしかしたら、事件に関与しているかもしれません」

––………。

そのとき、テーブルの上に置かれていた浜田の携帯が激しく震えた。

「ちょっとごめんね」

液晶に向かって表情を曇らせ、この場を離れ、きらびやかなシャンデリアの下で電話を取る。

「で、その有村そらって子は何者?」



 
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